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からだは、こころが変わるようには変われない

からだの緊張が取れない時

からだは、こころが変わるようには変われない

初対面の人と会う、初めての場所に行く、など、普段の生活でも、緊張する場面はたくさんあると思います。

そうしたする場面が終わって、自宅に帰ったりしても、何となく緊張感が取れないことがありませんか?

こうした、なかなか取れない緊張感は、無意識にからだを緊張させていることが原因になっていることがあります。

 

からだは、もともと、どんなにリラックスしていても、多少は緊張しています。

例えば、事故や災害など、命にかかわる危険に遭遇した時には、反射的に、安全な方へ逃げようとします。

こうした緊急事態に、すぐに自分の身を守る行動を取れるようにするために、からだはいつも、必要最低限の準備態勢を整えているのです。

自分で意図的に緊張させようとしなくても、自然にからだが記憶している緊張状態なのです。

緊張することそのものは、決して悪いことではないのです。 

 

 

問題となるのは、過度の緊張状態なのです。 

 

現代の生活では、緊急事態ほど大きなストレスではないけれど、日々、職場や人間関係などで、慢性的なストレスに晒される状況が増えています。

 

一つ一つのストレスは小さくても、「粉雪が積もるように」それがいくつも蓄積した状態になっていると、大きなストレスにさらされた時と同じような強い緊張状態が続いてしまいます。

本来、緊急事態のような大きなストレスは、滅多にないことのはずです。

が、小さくても、継続したストレスが積み重なっていると、いつもいつも緊急事態であるかのように、からだは緊張していることがあるのです。

 

ずっと過度に緊張した状態が続いていると、からだはその緊張感を記憶してしまいます。

そのため、お休みの日など、それほど緊張する必要がなくなって、リラックスしてもいいのに、緊張が取れないことがあるのです。



 

緊張する必要がなくなると、こころはすぐにリラックスしようとします。

ところが、からだには緊張が溜まったままになっています。

そして、そのからだの緊張感を、またこころが感じ、リラックスしたいのにできない、という状態になってしまうのです。

 

こころは変化しやすく、それに比べて、からだは変化しづらいのです。

からだは、こころが変わるようには変われないのです。 

では、からだは変われないか、というと。

決してそんなことはありません。

こころに比べて、時間はかかりますが、じっくり取り組めば、からだも必ず変わります。

 

ゆっくり呼吸しながら、少しずつからだを動かし、緊張があるところに、しっかり意識を向けることを繰り返していくと、からだは、ちゃんとリラックスした状態を記憶してくれます。

 

どんなに強い緊張感も、自分で作り出したものです。

もともとは、自分の身を守るために必要なことだったのに、過度にやり過ぎてしまっただけです。

自分でちゃんと弛められます。

 

一度自分で弛める感覚をつかむと、からだは、そのことをしっかり記憶してくれ、過度に緊張しそうな時には、すぐにリラックスした状態に戻ることができるようになります。 


 

からだは正直です。

転んだ時に「痛い」と感じるのも、熱湯に触れた時に「熱い」と感じるのも、嘘はありません。

今、ここの、純粋な、あなただけの感覚です。

 

一方、こころは嘘をつきます。

本当は欲しいのに「要らない」と強がってみたり、本当は嫌いな人に対して、とても仲良くしたり。

もちろん、こころの嘘は、社会的な生活を送るうえでは必須です。

しかし、こころの嘘が多くなり過ぎてしまうと、自分の本当の感覚を忘れてしまいます。

 

からだを過度に緊張させないで、自分のからだの感覚を尊重しながら、周囲の環境やこころの嘘とも上手に付き合っていく、あなただけのバランスを見つけることが、きっとできるはずです。

 

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