心の整え方

不機嫌な人から自分を守る方法

会社に行ったら、上司が不機嫌で…
それだけで何だか疲れちゃって…

クライエントさんから、度々こんなお声を聴きます。

いつも近くにいる人が不機嫌だと、こちらの気分も急に下がってくることがありますよね。

その人の何気ない仕草とか、声のトーンとか。
そんなちょっとしたキッカケで。

それまで自分ではむしろ良い気分だったのにも関わらず。

ただ気分が下がるだけでなく、いつしかネガティブな気持ちになったり。

不機嫌が伝染して自分までイライラ、不機嫌になってきた…
「わたし、もしかして嫌われてる?」と不安になったり…
すごく軽蔑されている感じがしたり…

それどころか、「怖い」と感じてしまうこともあるかもしれません。

この記事では、そんなあなたのために、不機嫌な人から身を守る対処法をお伝えします。

けれども、不機嫌な人の性格を変えることはできません。
「他人と過去は変わらない」というように。

それでも、不機嫌な人への対応の仕方を変えたり、ご自分の捉え方を変えることで、不機嫌な人のために、あなたが被るであろうダメージを減らすことはできます。

その方法を以下でご紹介していきます。

不機嫌は暴力になり得る

最初にお伝えしておきたいのは、不機嫌とは、あなたにとって暴力と言える場合がある、ということです

なぜならば、不機嫌になることで、その人は、周りの人に威圧感を与えたり、気配りを強要したり、場の雰囲気をコントロールしようとしている場合があるからです。

つまり、自分の感情に、他の人を巻き込んで、支配しようとしているのです。

もちろん、不機嫌になること自体には、何の問題もありません。
人間誰しも、機嫌の良いときもあれば、悪いときもあります。

小さい子供だって不機嫌でグズっていることもありますよね。

単に「不機嫌な人だな」と感じるだけであれば、それでいいのですが、ほとんどの場合、不機嫌な人は「無言の圧力」のようなものを感じさせ、周囲の人達に影響を及ぼします。

そのせいで、周囲の人が恐怖や威圧感を感じるとすれば、それは立派な暴力になり得るとわたしは思うのです。

不機嫌な本人は自覚していない場合も

さらに厄介なのは、不機嫌な人というのは「ただ不機嫌」でいる限り、それほど大声を出したり、手を上げたり、目に見える形で行動することがありません。

言葉ではっきりと言わないまま、表情や雰囲気、しぐさで「不機嫌」が表現されることがほとんど。
なので不機嫌な本人はさほど悪気もなくそうしているのかもしれません。

それが、状況を一層ややこしくするのです。

不機嫌な人は、自分では、自分が周りをコントロールしようとしていることを、はっきり自覚しないままやっている場合が多いのです。

「機嫌が悪いだけで自分は何もしていない。周囲が勝手にそうしているだけ(忖度?)」という認識しかないこともあります。

不機嫌が暴力となるのは、自分の労力を使わず、自分に非があるとも思わず、一見曖昧なまま、でも確実に、周囲を思い通りにしている場合です。

ちょっと考えてみると、相手をコントロールするのに、こんなに楽な方法はないですよね。なので、おそらく、一度習得してしまうと、なかなか止められないのでしょう。

周りの人たちが、どんな思いで「不機嫌」に対処しているのか、夢にも思わずに。

Chisako
Chisako
ずいぶん卑怯なやり方じゃない?ってわたしはつい思ってしまいますが(笑)

不機嫌な人への対処法3つ。

前置きはこのくらいで、本題に入ります。

わたしが有効だと考える対処法は3つあります。

  1. なるべく緊張しない。
  2. 適度に距離を置く。
  3. 不機嫌な相手と自分の感情を分ける。

それぞれ詳しくお伝えしていきましょう。

1.なるべく緊張しない

不機嫌な人がいると、ピリピリした雰囲気になりますよね。
「何か攻撃されるのでは?」と、身体も心も緊張してきます。

いわゆる臨戦態勢。
わたし達には、危険が迫るのを感じると、いつ攻撃されても、すぐに逃げられるように、身体や心を緊張させて、あらかじめ身構えておく、というメカニズムが備わっています。

ところが、そんなふうに、からだやこころが緊張していると、外部からの刺激に一層敏感になってしまいます。

なので、普段よりも些細なことに反応してしまったり、不機嫌な声や物音がより不快に感じられたりするのです。

そして不快に感じれば感じるほど、いつものニュートラルな感覚から離れてしまい、周りの環境に対して、正確な判断や妥当な行動ができなくなってしまいます。

そのため、不機嫌な人がいるとなぜか仕事をミスってしまったり、
「自分がすごく嫌われているのでは?」とか、被害的な感情を持ちやすくなります。

そうなると、状況が余計ややこしくなりますよね。

そこで大切なのは、心身を緊張させないこと。

不機嫌な人が近くにいるときほど、意識して、自分がリラックスしているように、心掛けてみてください。
呼吸を深くしたり、肩を緩めたりするだけでも、緊張は軽くなります。

2.適度に距離を置く

不機嫌な雰囲気には、とにかく巻き込まれないようにすることが肝心。

ご機嫌を取ろうと、あなたが何かしてあげたとしたら、それは不機嫌な人の思うツボです。
そうしてしまうと、また次にあなたに何かして欲しい時に、その人は不機嫌になります。

それを繰り返しているうちに、不機嫌さんは、もっとあなたをコントロールしたくなる。
それがエスカレートすると、あなたの反応によって、余計不機嫌になって、あなたをもっと意のままに操ることもあり得ます。

あなたは善意でやっているかもしれませんが、どんどんご自分を追い詰めてしまう場合だってあります。

なので、なるべくそっとしておくことをお勧めします。

これが功を奏すると、不機嫌な人は、「不機嫌な気分を使って相手をコントロールするという、自分のやり方が上手くいかないことがある!」と、気付いてくれるかもしれません。

不機嫌になるというのは、実際は、とても幼稚な手段なんです。
子供が駄々をこねるようなもの。

そして、不機嫌になって他人をコントロールしようとする人というのは、本当に子供のように「周囲よりも自分が一段上にいる」と無意識で思い込んでいる場合もあるんです。

なので、できるのであれば、あえて、相手が不機嫌なことに気付かないふりをする。
ということも実は有効なんです。

本来、対等な大人同士の付き合いであれば、相手に対する要求や、何か不満などがあるのだったら、不機嫌になるのではなく、きちんと言葉で表現するべきですよね。
それをしないで、不機嫌という策略を選んでいるのですから。

言葉で表現して、ちゃんとコミュニケーションを取るようにすれば、お互いに考えていることを理解することができるはず。
より良い関係を作るために、話し合うことだってできます。

あなたにとっても、不機嫌なご本人にとっても、本来はその方が望ましいのではないでしょうか?

3.不機嫌な相手と自分の感情を分ける

不機嫌であることは、実は不機嫌なご本人の問題。
決してあなたのせいではありません。

特に、周囲の雰囲気に敏感な方には、まるで、空気伝染するかのように、相手からの不機嫌が伝わってくる感じがするかもしれません。

その不機嫌に対して、あなた側がなぜか共感してしまうのであれば、あなたは、ご自分の人間関係の持ち方として、周囲の人に合わせることで対応するという方法を取って来られたのだろうと思います。
もしかしたら、子供の頃からそうするしかなくて、今でもその方法が癖として身についてしまっているのかもしれません。

しかし本来、人間は自分の感情は自分で決めることができます。
相手が不機嫌だからといって、相手の感情にそこまで共感する必要はないのです。

不機嫌な気分は、不機嫌な相手だけのものです。

あなたの気分は、あなただけのもの。

その点をはっきりと自覚して、他者の感情とご自分の感情を区別していくことが大切です。

「不機嫌が伝染してくる」という感覚

とはいえ、近くに不機嫌な人がいると、自分の意思に関係なく、なかば自動的に相手の不機嫌さが伝染してきて、自分が落ち着かない気分になる、という感覚をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。

あなたはきっと、周囲の人の気持ちを優先して、自分の感情や欲求を抑えてきたのではありませんか?

それがご自分の行動パターンとして定着してしまい、ほとんど無意識のうちに、いつも相手に合わせる形で、ご自分の行動を決めていらっしゃるのでは?と思います。

でも、心のどこかで、モヤモヤしている自分がいるのを分かっていらっしゃるのでは?

自分の感情は自分のもの、相手の感情は相手のもの。

こんな時こそ、たとえ、相手がどんなに不機嫌であったとしても、周囲の状況に関わらず、自分の感情や気分は、自分のものだということを、忘れないでいてください。

繰り返しになりますが、どんなに相手が不機嫌だとしても、それに引きずられることなく、自分だけの感情を本来は持つことができるんです。

不機嫌な人の「不機嫌オーラ」に影響されそうになったら、ひと呼吸おいて、自分自身に戻るようにしてみてください。

不機嫌な感情は不機嫌な人のもの。
この場合、モヤモヤした感情こそが、あなたのもの。

今、あなたが本当に感じているのはどんなことか?
身体の感覚はどんな感じか?
この今のモヤモヤ感から、どんなことが見えてきますか?

こんなふうにご自分に問いかけして、ご自分のなかで起きていることを確かめてみてください。

自分の内面を感じること。
自分自身でいること。
それが、不機嫌な人との間に、自分を守るための境界線を引くことにつながります。

より根本的に解決するには?

そうはいっても、相手が不機嫌になると、ご自分のなかに恐怖しか生まれない、という方もいらっしゃるかと思います。
その表情、声のトーン、態度によっては、もう何も考えられなくなってしまったり。

この場合、かつての対人関係で、相手の機嫌によって、ご自分には何も非が無い場合であっても、怒鳴りつけられたり、無視されたり、手を出されたり、といった経験をされていて、その時の恐怖が同じような状況下で蘇ってしまっている可能性があります。

この状態を根本的に解決するには、「今、ここ」の自分の感覚をちゃんと取り戻すことが必要になってきます。

詳しくはこちらの記事でご紹介しています。

相手の不機嫌はあなたのせいではありません。

どこかモヤモヤしながらも、どうしても不機嫌な人に従ってしまう場合、ご自分のせいで相手が不機嫌になっていると考えているのではありませんか?

自分が相手の気に障ることを言ったから。
自分の行動が相手にとって気に入らなかったから。
だから相手の期限が悪くなって当たり前。
だから自分のせい。

こんなふうにご自分を責めていらっしゃるかもしれません。

しかし、前述の通り

あなたの感情だけがあなたのもの、相手の感情は相手のもの。

どんな感情を持つのか、そして感情をコントロールするのは本人だけです。

相手の不機嫌があなたのせいだということを裏返しにすると、あなたの行動が相手の機嫌をコントロールしているということになります。

それは不機嫌な人が、不機嫌な気分であなたの行動を支配しているのと同じではありませんか?
そうした、半分無意識のうちに、お互いの間で行われている駆け引きがあるかもしれません。

この場合、そこに気づくことが、より根本的な解決につながります。

不機嫌な相手との関係を見直す

不機嫌な人との関係が、あなたにとってとても重要な、避けられないものである場合、相手との関係そのものを見直す必要があるかもしれません。

繰り返しになりますが、やはり不機嫌はある種の暴力となり得るんです。

前述したように、人間関係を築いていくうえで、不機嫌になるというのは、幼稚な手段です。
この先、不機嫌な相手とより良い人間関係を長く続けていきたいのであれば、やはり一度相手ときちんと話し合うことを考えてみても良いと思います。

不機嫌な相手は、半ば無意識でそうしてしまうので、不機嫌になることで、あなたが恐怖や威圧感を感じて困っているということに気がついていない場合もあるんです。

なので、相手もご自分も、ニュートラルな状態のときに、相手が不機嫌になると、あなたがどんな気持ちになるのか、言葉できちんと伝えてみることも大切です。

具体的に、相手のどんな言葉、行動、態度が怖いと思うのか。
不機嫌になる代わりに、どんなふうに伝えて欲しいのか。

相手を責めるのではなく、真摯に、お互いに気持ちの良い関係を作りたいと思っていることを落ち着いて伝えてみてはいかがでしょうか。

もちろん、無理にそうする必要はありません。
が、相手の不機嫌に悩んでモヤモヤしているということは、あなたのなかに、「このままでいいのかな?」と思う気持ちがきっとあるはずです。

そのご自分の気持ちに向き合ってみるタイミングなのかもしれません。
相手との関係を変え、ご自分自身を変え、さらには相手も変わっていく機会になるかもしれません。

不機嫌から自分を守る

最後になりますが、どんなに相手が不機嫌であっても、あなたはもう、小さな子供ではありません。
ご自分のことを自分でちゃんと守ることができます。

不機嫌なエネルギーに巻き込まれないで、境界線を保って、いつも自分軸でいることを忘れないでください。

相手の感情は相手のもの、あなたの感情はあなたのもの、です。

ABOUT ME
Chisako
臨床心理士・公認心理師・ヨガインストラクター。元社労士。 こころとからだのことで悩んでいるあなたに、わたしの今までの学びがお役に立つと嬉しいです。 根が不器用な自分を認めて、ただシンプルに生きるのが信条。
カウンセリングがうまくいかなかったあなたに。

あなたはご存知でしょうか?

不安、うつ、トラウマ、過緊張など、こころの症状を、身体を整えながら、身体の側から改善していくことができるということを。

「心の問題には対話によるカウンセリング」というのが一般的な常識ですし、
わたし自身、臨床心理士として、カウンセリングの効果も確かにあると認めています。

けれども、カウンセリングでは、うまく話すことができないと、なかなか先に進めない、ということも事実です。

いくら相手がカウンセラーだったとしても、そんなにすぐに打ち解けて、自分のありのままを話すことなんて難しいですよね。
信頼できるかどうかも分からないし、不安ですよね?

カウンセラーと信頼できる関係を築くまでには、本当に長い時間がかかります。
そのため、カウンセリングで変化を感じる前に、続けられなくなってしまう場合が多いのです。

「カウンセリングがうまくいかない」と困っている方がきっとたくさんいらっしゃるはず。本当はそういう方こそ、心のケアが必要なのに。

そこで、「無理に誰かに話さなくても、心の問題を解決していける方法があればいいな」と、わたしはずっと探していました。

そこで、たどり着いたのが、身体を整え、身体の感覚に向き合うことで、心を整え、心の問題を解決していこうとする方法でのカウンセリングだったのです。

これから自分らしく生きるために、こころ、からだをケアしたい。
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そんなあなたにこそ、かぜのねのカウンセリングをお勧めします。
ぜひ、一度試してみてくださいませんか。

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