心身一如「からだはこころで、こころはからだ」とは?
心身一如、「からだはこころで、こころはからだ」とは、東洋医学の基本となる考え方です。
身体の状態は必ず心に表れ、心の状態は必ず身体に表れるということです。
「病は気から」とよく言われるように、「身体と心は一体のもの」として考えます。
そして身体と心、全体を、ホリスティックにケアしていこうとする姿勢です。
かぜのねでのカウンセリングとヨガは、この「心身一如」という考え方を基本にしています。
以下、より詳しくご案内いたします。
漢方医学の特徴をあらわす言葉として「心身一如」があります。
デカルト以来、西洋医学は心と体は別のモノであるという要素還元的考え方に基づき発達してきました。
それに対し、漢方医学では、心と体はお互いに強く影響し合うという「心身一如」という考え方に基づいた治療体系となっています。漢方医学の解剖生理学の中にある五臓の機能として、物質的な側面だけでなく、精神的な部分の機能もそれぞれの五臓がコントロールしているという立場をとります。
西洋医学でも物質的な要素だけでなく、精神的な要素を含んだストレスが重視されるようになり、その点では漢方に近づきつつあるのかもしれません。
日本東洋医学会HPより
「心身一如」というと、難しいことのように思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
一般的には「病は気から」とよく言われます。
例えば、風邪を引いているときなどは当然、気分も落ち込んでいて、やる気も出ません。
自然に顔も俯向きがち、姿勢も前屈み、からだの動きも悪くなります。
逆に、体調が良くスッキリしていると、自然と前向きな気持ちでいられます。
顔が上がり、姿勢もピンとして、からだも楽に動きます。
このように、普段どなたでも心身一如を経験しているはずです。
言葉で表すと難しいことのようですが、「からだとこころが一体だ」ということは、実はごく当たり前のことなんです。
あえて心身一如を強調するのはなぜ?
当たり前だからこそ、かえって気が付かないことがよくあるものです。
けれども、
「ストレスを感じるとすぐ胃腸の調子が悪くなる」
「緊張すると呼吸が苦しくなる」
「気分が落ち込んでいると、余計体調が悪くなる」
あなたもこんな経験をされているのではないでしょうか?
これも、身体と心がつながっている証拠といえます。
身体様々なはストレスを感じSOSを発しているのに、わたし達の頭の意識はその声に耳を傾けようとしないことがしばしば。
本当は眠いのにネットを見て夜更ししてしまったり。
ダイエットのため、美容のため、と食べたいものを我慢したり、逆に食べたくない物を無理に食べたり。
すると、知らぬ間に身体と心はいつしかバラバラに。
そうなると、「自分」という軸がブレやすく、思わぬ心身の不調の要因にもなってきます。
それだけでなく、西洋医学でも、精神的ストレスは身体の病気の一因となることが知られています。
過敏性腸症候群、高血圧、アトピー性皮膚炎、頭痛(筋緊張型頭痛、片頭痛など)などについては特に、精神的ストレスが、身体の症状を悪化させることが証明されています。
さらに、男性に比べ、女性は心の不調と身体の不調が密接につながっていることが多いものです。
女性はとりわけ、以下のようなお悩みを持つ傾向にあるようです。
- 生理周期や妊娠・出産、更年期など身体の変化によって、心理的に不調になってしまう。
- 職場や家族の問題で悩みを抱えてしまうと、体調までも悪化してしまう。
- 身体の問題なのか、心理的な問題なのか、区別がつかないので、どこでケアできるのか分からない。
このように、女性の健やかさにとっては、心と身体の繋がりがとても大切であると考えられます。
そこで、身体と心、両面にわたる不調を別々のものとして捉えるのではなく、あなたという、ひとりの女性のなかで起こっていることとして、総合的に捉えてメンテナンスしていくことが重要。
当たり前だからこそ、見逃しやすい心と身体の一体感を取り戻すことが、こころとからだの不調を改善する近道。
ですので、やはり「からだはこころで こころはからだ」が大原則となるのです。