セルフケア

整体・マッサージetc.を卒業するには? ~リラックスには質がある~

先日、初めてパーソナルヨガに来てくださったお客様からこんなお話を伺いました。

腰が痛くてずっと整体に行ってたんだけど。
その時は良くなるけど、すぐに元に戻っちゃって、「1週間後にまた来てね」って言われるだけ。
やっぱり自分でも気をつけないといけないな、って思ったけど、整体だと何にも教えてくれないしね。

そのお気持ち、よく分かります。実際にわたしもそうでした。

20代の頃のわたしは首があまりにも硬くて、マッサージ師さんに、「これはお嬢さんの首じゃないよ」と言われたり。

仕事帰りに駆け込むようにマッサージに行き、週末は整体 に通って1週間の疲れを癒やす・・・みたいな。

効果はもちろんあるんですが、どちらかというと、その場しのぎ、というか。
根本的に良くなっているという実感は無い。

それでも、他に方法も見当たらず、やらないよりはマシかな。
そんな感じで過ごしていました。

あなたも同じようなことを経験されているかもしれません。

それから20年あまり。
わたしは今やすっかり中年と言える年齢になりました。

ところが、今ではここ数年間1度もマッサージ等々に行っていません。
それどころか、他の人に施術してもらうより、自分でメンテナンスする方が調子が良くなることが分かって、マッサージ等々の必要性を感じなくなりました。
お金の負担もありますしね。

それに、わたしのクライエントさんのなかには、マッサージに行っても、施術者に何となく気を使ってしまうので、結局のところ、「芯から疲れが取れない」とおっしゃる方もいます。

そこで、この記事では、自分で肩こり・腰痛etc.を治したい方に、自分の力でリラックスする方法をお伝えしていきます。

身体の緊張が重なって痛み・凝りにつながる

そもそも、身体に痛みやコリが生じるのは、筋肉が凝り固まってしまうためです。
そして、なぜ筋肉が固まるのかというと、身体が緊張するためです。

なので、単純に言うと、コリや痛みを和らげるには、身体の緊張を弛めればいいわけです。

 

だからマッサージ等々に行ってるんじゃないの?

 

そうですよね。
単に筋肉を弛めるというのであれば、マッサージ等々に行けばいいわけです。

ところが、筋肉は一度緩んでも、またすぐに緊張してしまいます。
それだから、なかなかマッサージ等々の効果が続かなくて、コリや痛みが復活してしまうんですよね。

 

Chisako
Chisako
なぜ、筋肉はそんなに緊張しやすいんでしょうか?

 

緊張すること自体が悪いのではない

その理由は、無意識にからだを緊張させていることです。

わたし達のからだは、もともと、どんなにリラックスしていても、多少は緊張しています。
身体の構造がそういうふうに出来ているんです。

太古の昔、原始時代では、人間の生活は常に、いつ何時猛獣に襲われるかもしれない、という危機、外部からの大きなストレスにさらされていました。

外敵に襲われるという緊急事態が起きた時に、逃げる・戦うなど、すぐに自分の身を守る行動を取れるようにするために、からだはいつも多少は緊張していて、必要最低限の準備態勢を整えていたのです。

そういう自分を守るための身体の構造が、今のわたし達にも受け継がれています。
頭では意識していなくても、身体は常に緊急事態に備えています。

そのため、例えば、事故や災害など、命にかかわる危険に遭遇した時には、身体がすぐに反応して、安全な方へ逃げようとしますよね。

もともと身体はある程度緊張している状態を保っているので、外的なストレスにさらされると、スイッチがが入ったように、すぐに緊張してしまいます。

けれども、緊張することは決していけないことではなくて、緊張することそのものが痛みやコリの原因になるのではありません。

問題はずっと緊張状態が続いてしまうこと

ここで問題となるのは、緊張した状態がずっと続いてしまうことなんです。

本来、自分の命に関わるような、外部からの大きなストレスは滅多にないことです。
それに、身の安全が確保されたら、すぐに緊張状態は解消されるものです。
猛獣に襲われて「危ない!」って安全なところに逃げれば一安心、みたいに。

ところが、今のわたし達の生活では、自然の脅威のような、大きなストレスに直面する機会は減りました。
その代わりに、現代の日常では、人間関係などなど、小さいけれど継続したストレスが積み重なっています。

確かにひとつひとつのストレスは小さいかもしれませんが、「粉雪が積もるように」いくつも蓄積した状態になってくると、それは、大きなストレスにさらされた時と同じように、強い緊張状態が続くことになります。

そのため、わたし達現代人の身体は、いつもいつも緊急事態であるかのように、ずっと緊張してしまっているのです。

「身体の記憶」というものがある

そのうえ、わたし達は、心で記憶するのと同じように、身体でも記憶しています。
例えば、自転車は、乗り方を一度覚えてしまうと、ある程度乗らない期間があっても、また前と同じように乗ることができます。
それは、身体がちゃんと記憶しているからです。

前述したように、身体の緊張がなかなか解消できないのは、この「身体の記憶」が関係しているからなのです。

たとえ緊張しても、すぐに解消されれば特に問題はないのですが、毎日ずっと緊張した状態が続いていると、身体はその緊張感を記憶してしまいます。

こういう、からだの記憶というのは、素晴らしいものなんですが、困るのは一度根付いてしまうと、解消するのにある程度時間が必要になること。

マッサージ等々を受けても、身体の記憶によって、根強い身体の緊張状態が再現されてしまいます。
心ではリラックスしていても、その身体の緊張感を、心の方で認識してしまうと、やっぱり心の側もまた緊張し始めます。
そこで再び心も身体も緊張してしまうんです。

まるで「緊張のスパイラル」

心は、身体と違って、すぐに変化しやすい性質があります。
お休みの日などは、緊張する必要が無ければ、心はリラックスしたいわけです。

そんな、リラックスしてもいい状況なのに、からだが緊張感を覚えてしまっているので、実際のところ、なかなか緊張が取れないのは、こういう理由からなんです。

 

そんなに緊張しやすいんだったら、治す方法なんてないんじゃない?
結局、緩んでもすぐ元に戻っちゃうんだし・・・

 

Chisako
Chisako
大丈夫!身体の緊張を弛める方法はあります!

 

それでは、具体的にどういうことなのか?
次からご紹介していきます。

とにかく身体をゆるめることが大切!

身体の緊張をゆるめるには、大きく分けて次の2通りの方法があります。

外側からの働きかけでゆるめる方法

一般的に行われている方法です。
マッサージ、指圧機など、外側から圧力をかけることによって筋肉を緩める方法です。

自分の力でゆるめる方法

ヨガ、ボディワーク、ストレッチ運動、など、自分の力で身体を動かして筋肉を緩めていく方法です。

単に物理的に筋肉の方さを弛める、ということであれば、マッサージもヨガも、得られる結果は多分同じ。
筋肉の硬さを測る機械などで、測定してみれば、同じ数値が出るはずです。

この両者の違いは・・・
身体を緩んだことに対する、あなたの意識です。

この、「意識」というものが、大変重要な意味を持ちます。

緊張を自分で弛められるという実感があると・・・

どういうことかというと。

外的な方法、つまりマッサージや整体では、あなたはただ寝ているだけ。
セラピストさんが全てやってくれます。
そこに、「からだを弛めよう」というあなたの意識や意思は存在しません。

ところが、ヨーガやボディワークでは、自分のからだを、自分の意思で動かしていかなくてはいけません。
「からだを弛めよう」という、はっきりした意識を持って。
そうしないと、実際、からだは動きません。

この、「自分で身体を動かした結果、緊張が緩んだ」という実感が、ずっと続く緊張状態から解放される鍵なんです。

身体の緊張というものは、単に物理的なことだけが関係するのではないからです。

自分の意思でコントロールできることが分かる

自分で緊張を弛めるためには、身体を無理に緊張させたり、余分な力を使わず、必要最小限の力だけで、身体を動かす練習をしていきます。
慣れるまで少し練習が必要ですが、どなたでも、ちゃんとできるようになります。

そうしているうちに、本当に、楽に、からだは動いてくれるようになります。
緊張して動かなかった肩や腰回りが、「あれ?」という感じで、動かせるようになります。

その瞬間、なかなか取れないと思っていた緊張が、実は、自分の意思で緩めることができる、ということをあなたは、自分のからだで実感できます。
その気付きが、本質的に緊張をゆるめるために大切なんです。

わたし達人間は、自分ではコントロールできないことに対して、強いストレスを感じます。

肩コリにしても同じです。
自分ではどうにもならないと思ってしまう無力感がいっそうストレスになり、さらなる緊張を生み出します。

ですので、その肩コリを、自分でコントロールして弛めることができるのであれば、その時点で、ひとつストレスから解放されます。
あなたにとって、肩コリは自分で弛めることができるもの、自分の力でコントロールできるものになったからです。

繰り返し身体に「緩むこと」を学習させていく

前述したように、すぐに緊張してしまうのは、身体が記憶してしまっているためです。

でも、「自分で緊張を弛められる」という感覚をつかむと、身体は、そのことをもしっかり記憶してくれます。
自分の意思で、自分の身体を動かして、身体を弛めるという経験を繰り返していくと、
だんだん身体は「緩んでいる」状態を記憶してくれます。

そうすると、緊張する必要のない時には、すぐにリラックスした状態に戻ることができるようになります。

もちろん、外部の圧力によるマッサージetc.でも、ヨーガetc.の自分で身体を弛める方法でも、日常生活に戻ると、当然のことながら、からだは再び緊張します。

しかし、自分で身体を弛める方法の良いところは、一度やり方をさえ覚えてしまえば、お家でも、いつでもどこでも、自分ひとりで再現可能。
いつでも身体を弛められます。

身体を弛める動きというものを、からだはちゃんと記憶してくれます。
さらに、からだは、自分自身の意思で緩んだということをも、ちゃんと学習しますから、再び緊張しても、意識して弛めようと思いさえすれば、またすぐに自分で緩められます。

緊張しては緩めて、また緊張しては緩め、その繰り返しにはなりますが、だんだんと、からだは、ゆるんだ状態に慣れて「楽だ」と、学習してくれます。
そうなると、どんなに緊張しても、最初の時ほど、意思を強くしなくても、からだが勝手に緩んでくれるようになります。

その結果、マッサージに行く回数が減り、いずれは卒業できるようになります!
マッサージなどに行く時間を他のことに使うこともできますよね?

もともとは、どんなに強い緊張感であっても、自分で作り出したものです。
自分の身を守るために必要なことだったのに、過度にやり過ぎてしまっただけです。
だから自分でちゃんと弛められます。

では実際のやり方は?

具体的にはヨガ、体操やストレッチとか、あなたがやりやすいような、どんなやり方でもいいのです。(身体を弛めるには、臨床動作法が一番のお勧めなのですが。)

臨床動作法について、詳細はこちらもどうぞ。

身体から心を癒す 臨床動作法とは? 説明動画付き今日は、わたしが自分のカウンセリングに取り入れている臨床動作法についてごご紹介します。 心理療法のひとつなんですが、いつでも、どこでも...

ネットで検索すると、ストレッチ法の動画などがたくさん公開されていますから、ご自分でいろいろお試しされると良いかと思います。

大切なのは、どんな動作でも、ゆっくり呼吸しながら、少しずつ身体を動かしていくこと。

特に肩や腰のなかでも、緊張がある部分に、しっかり意識を向けます。
そして、その部分を「ゆるめよう」という気持ちを込めて、ゆるゆる動かしてみます。

動きが固まってしまう身体の部分のところでは特に、
「はあ~」っと息を吐き、吐く息とともに脱力してみます。

動かそうとすると緊張するかもしれませんが、緊張させることと、意識を向けていくことは違います。
慣れないと分かりづらいかもしれませんが、繰り返しやると、感覚がつかめてくるはず。

上手・下手は関係ありません。
ただただ、やってみるだけです。

動かそう、でも頑張りすぎない、そんな感じで!

緊張に気付くことがリラックスのはじまり

身体の緊張というものは、無意識で入ってしまうもの。
そのため、緊張することが半ば当たり前になってしまっていて、緊張していることにさえ、気付かないこともあります。

しかし、痛みがある、動きが悪いということは、緊張しているということ。
なので、ご自分が「緊張している」」ということに気付くことが第一なんです。

緊張していることに気付くことができれば、後は、ご自分の力で緊張を弛めることができます。
わたし達には、本来、そうやって自分をケアする力が備わっているのですから。

まとめ

いかがでしょうか。

なかなか取れない身体の緊張を弛めて、自分で肩こり・腰痛etc.を治す方法についてご紹介してきました。

ご自分の身体を弛めるのに、特別な方法は必要ありません。
例えば「肩を回す」などの、日常当たり前に行っている簡単なやり方でも、丁寧に身体に意識を向けてやれば、全く同じ効果が出ます。

ぜひ、ちょっとお試ししていただけると嬉しいです。

身体の緊張のような、自動的に、無意識でそういう状態になってしまうことに対して、わたし達は、自分ではコントロールできないかのように感じてしまいやすいものです。

ところが、実際には、無意識に緊張してしまう身体でも、自分の意識で弛めることができるんです。
ご自分で試してみていただくと、自分で思っている以上に、コントロールすることができることに気付かれるはず。

この「自分でコントロールできる余地がある」ことに気付くと、ご自分のなかのさまざまな思い込みを手放すことにもつながっていくんです。
このことについては、また別の記事でお伝えしたいと思います。

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Chisako
臨床心理士・公認心理師・ヨガインストラクター。元社労士。 こころとからだのことで悩んでいるあなたに、わたしの今までの学びがお役に立つと嬉しいです。 根が不器用な自分を認めて、ただシンプルに生きるのが信条。
カウンセリングがうまくいかなかったあなたに。

あなたはご存知でしょうか?

不安、うつ、トラウマ、過緊張など、こころの症状を、、身体を整えながら、身体の側から改善していくことができるということを。

「心の問題には対話によるカウンセリング」というのが一般的な常識ですし、
わたし自身、臨床心理士として、カウンセリングの効果も確かにあると認めています。

けれども、カウンセリングでは、うまく話すことができないと、なかなか先に進めない、ということも事実です。

いくら相手がカウンセラーだったとしても、そんなにすぐに打ち解けて、自分のありのままを話すことなんて難しいですよね。
信頼できるかどうかも分からないし、不安ですよね?

カウンセラーと信頼できる関係を築くまでには、本当に長い時間がかかります。
そのため、カウンセリングで変化を感じる前に、続けられなくなってしまう場合が多いのです。

「カウンセリングがうまくいかない」と困っている方がきっとたくさんいらっしゃるはず。本当はそういう方こそ、心のケアが必要なのに。

そこで、「無理に誰かに話さなくても、心の問題を解決していける方法があればいいな」と、わたしはずっと探していました。

そこで、たどり着いたのが、身体を整え、身体の感覚に向き合うことで、心を整え、心の問題を解決していこうとする方法でのカウンセリングだったのです。

これから自分らしく生きるために、こころ、からだをケアしたい。
でも、カウンセリングでは難しい。

そんなあなたにこそ、かぜのねのカウンセリングをお勧めします。
ぜひ、一度試してみてくださいませんか。

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