セルフケア

自分の感覚を信じるということ。 

美容法、食事療法、ダイエット法などセルフケアに関するものから、転職、転居、パートナー選び、生き方に至るまで、それはそれはたくさんの情報が得られる現在。

参考になる程度の情報であればいいのですが、あまりにも情報が多過ぎて迷ったり、かえって不安になってしまうこともあるかと思います。

いきなり結論から言いますと、どんなことであれ、ご自分の感覚に従って判断すれば、決して間違いは無いはずなんです。

ただ、そうは言っても、これがなかなか難しいことなんですよね。

とりわけ、心身の不調で悩んでいたり、何かトラブルがあって気分的にネガティブな状況で選択を迫られる場合は特に、大きな不安や迷いが生まれてしまいます。

そして、気持ちが弱っている時は、つい他人の言うことに流されやすくなります。
でも、弱っている時だからこそ、他ならない自分の感覚を信じることをお勧めします。

それがより健やかに生きることにも、自分を守ることにも、自分らしく生きることにも、つながっていくからです。

ここでは、わたしの経験も含めて、今まで経験したことをシェアさせてください。

「何かが違う」という違和感は、自分を守るサイン

わたしのところには、なぜかスピリチュアル系のカウンセラーさんのセッションを体験したというお客様も多くいらっしゃいます。

わたし自身も、以前にスピリチュアル・ヒーラーのセッションを受けたこともあります。

まず、あるクライエントさん(Aさん)の体験からお伝えします。

彼女は、わたしとお会いする前に、「今後どう生きるか?」に悩み、スピリチュアル系のカウンセラーに相談に行ったとのこと。

そこでカウンセラーから「転居すれば新しい人生が始まる。〇〇方面に移動すると良い」と、転居を勧められたそうです。

Aさんは「新たな人生が始められるかも!」とワクワクする気持ちになった一方で、何となく自分の深い部分で「大丈夫か?」と違和感を感じていたそうです。

とりあえず実際に〇〇方面で引っ越し先を探してみることにしました。
その町には一種独特の雰囲気があったそうです。

転居すれば通勤は楽になるのですが、土地柄が「やっぱり自分には合わないかも」と嫌な予感があったらしいです。

それでも、「スピリチュアル系の人の言うことだから」と、自分のなかの違和感を無視し、Aさんは転居に踏み切ったのです。

ところが、やっぱり、その嫌な予感が的中。

転居して最初の10日間ほどはワクワク感があったものの、全く知らない土地で、近くに友達もいない、よく買い物に行っていた系列のお店もない。
その町の雰囲気のどうもなじめなくて、休日でも外に出る気になれない…

以前にも増して、どうすればいいか分からなくなってしまい、わたしのところに来られたのでした。

お話を伺って、「Aさんがご自分の感覚にしたがって行動していれば…」と、わたしは思わずにいられませんでした。

「怒り」が湧いてきているのに

どんなに身体も心も弱っていても、いいえ、弱っているからこそ、自分が生き延びるために、身体や心の奥底から「サイン」が発令されるのだろうと思います。

そのサインが本当は大切なんですが、スピリチュアルの人とか、有名な先生とかに〇〇だと言われると、自分ではちょっと違うなと思っていても、「〇〇だ!」みたいに思い込んでしまうことが避けられないものです。
これが人間の性なのかも、とも思いますが。

今度はわたし自身の経験をお伝えします。

今から10年以上前。
当時、人間関係のことでわたしはとても悩んでいました。

ネットでセラピストを探したところ、当時の職場の近くにあったセラピールームが見つかりました。

そこではホリスティックなヒーリングを提供しているとのこと。
ちょうど前世療法や夢分析の本を盛んに読んでいたこともあり、今の自分の悩みには「どうも何か、意識では説明できないことがあるのでは?」と感じていたので、このセッションを受けてみることにしたのです。

女性ヒプノセラピストのセッションを受けたかったのですが、初回は必ず男性ヒーラーさんが担当するとのこと。
「なんか話が違うかも?」と思いつつ、実際のセッションが始まってみると。

???

彼は呪文のようなものを唱えていたかと思うと、わたしの右肩の上に魔界の入り口が、左肩の上に霊界の入り口があると言い出しました。

(…なんのこっちゃ?…)

さらに、普段わたしが寝ているベッドの位置では、ちょうどわたしの頭のところに、霊道が通っているから、頭の位置を10センチ横にずらして寝るように、とのアドバイス。

またさらに、ネガティブな言葉や思考が湧いてくるのは良くない。
なので、手首に輪ゴムをはめて、ネガティブ思考が湧いてきたら、そのゴムを弾いて気を逸らすように。

(…子供の頃ハマった、おまじないの世界だね…)

セッションを終えても、やっぱり「???」
気持ちが落ち着いてくると、とにかくバカバカしくなって、急に怒りが湧いてきました。
大金払って受けたセッションでしたから。

でも、取り敢えず、言われた通りのことを試してみたんです。
違和感どころか、騙された感が満載でしたが。

ヒーラーと名乗ってあれだけの料金を取っているのだし、わたしが分からないだけで、何か効果があるんじゃないか、と考えて。

でも、ネガティブな思考が湧いてくるのを誤魔化すのは、どうも納得できないし、輪ゴムを弾いたところで、ネガティブな気持ちは消えませんでした。
ベッドの位置もずらしてみましたが、特別に何かが変わった感じも受けませんでした。

なぜか、「サイン」を無視してしまう

Aさんご自身のなかにも、わたし自身のなかにも、ちゃんと「サイン」があったんですよね。
この「何かが違う」という違和感や、「嫌な予感」というのは、今思うと自分を守る大切なサインだったんです。

この自分の感覚というもの。
それは頭で考えることではない、身体からの声、身体からのサインというべきもの。
または、心の奥底からの、魂の声と言ってもいいかもしれません。

それをちゃんとキャッチして、その声にしたがっていれば、きっともっと早く楽になれたはずなのに、と思います。

ところが、どういうわけか、せっかくの自分の感覚を無視して、わざわざ回り道をしているような行動をとってしまう。

これはなぜなのか、わたしなりに考えてみました。

身体の感覚が鈍くなっているから

身体の感覚、つまり身体の声、身体からのサインというのは、案外微妙な感覚です。
無視しようと思えばできるし、それどころか、あえて意識を向けないとキャッチできない場合もあります。

なので、自分の感覚より、常識とか、頭で知り得た情報とか、他の人の意見とか、自分の感覚以外のものを優先させて、自分の感覚に向き合わないでいることも多いかと思います。

身体からのサインはあえて感じようとしないと感覚がなくなっていくもの。

ですから、いつの間にか、
「自分の感覚がよく分からない」
「自分に感覚があることを忘れてしまった」
「何か、感覚が麻痺してしまった感じがする」
そういうケースがよくあるかと思います。過去のわたし自身を含めて。

それに、現代はあらゆる情報が溢れ、実際に身体を動かして自分で体験するより、まず先に情報を取り入れることが多くなっています。

特に今では何でもバーチャルで体験できるような、視覚優位の情報にずっと触れ続けている機会が増えて、現実にその体験したかのような錯覚に陥ってしまって、身体の感覚というものがますます鈍くなっているのではないでしょうか。

自分の感覚が分からないから不安になる

自分のなかで、「これだ」とか「ああ、こんな感じ」という感覚が持てないから、よく分からなくて、そのため自分の感覚を信じることができない。

そのため、なんとなくいつも不安感がある。

不安だから、何か頼りになる情報を得ようとして、ネットであちこち検索する。

しかし、雑多な情報が一層わたし達を惑わせ、一層不安を煽ります。

そこでさらに自分の感覚を信じられなくなって、スピリチュアルや、いわゆる専門家に頼ってしまう…

こんな状況にあるのではないでしょうか。

身体からのサインは健康でいるためにも大切

身体のサインというのは、わたし達がより健やかに生きようとする自然治癒力の現われでもあると思うんです。

「何かおかしい」「いつもと違う」「何となく…」
重大な病気を発症する前には、ほとんどの場合、何かこうした前触れがあると言われています。

このちょっとした違和感を無視して、身体や心を酷使し続けてしまうと、実際に深刻な病気を招くことになります。
また、急な発熱やパニック発作のように、突然何が何でも休むしかない、強烈なブレーキがかかることもあり得ます。

もちろん、たとえ病気になってしまっても、わたし達には回復する力がありますが、そんな辛い状況に陥る前に、サインの段階で何か対策をした方が良いですよね。

身体の感覚を取り戻す

先程からお伝えしているように、現代では普通に暮らすだけでも、大切な身体の感覚が鈍ってしまいます。

スマホ、動画、SNS、オンライン・ゲームなど、以前と比べて、日常生活のなかで、飛躍的に視覚に頼る情報が増えている状況では、すべからく頭を使って処理することが多くなっています。
(それは、視覚による情報は全て、脳で処理されるからです。)

これでは、「頭で考えることが全て」のように錯覚してしまいます。
けれども、人間は頭だけの存在ではありません。

生きている身体そのもの、理屈では割り切れない心の動き、命や魂というべきもの。
そうした全てが統合された存在のはずです。

なので、意識して「身体の感覚」を取り戻していくことをお勧めします。

視覚からの情報をシャットダウン!

では、具体的にどうすればいいのでしょうか?

まずは、働き過ぎた頭を休ませることから始めます。

毎日5分からでもいいので、パソコン、スマホ、ネット、テレビ、その他の視覚から入る情報をシャットダウンする時間を持つことをお勧めします。

そして意識的に、頭を使わず、ただ何もしない。
そんな空き時間を作ってみてください。

お風呂にゆっくり浸かることでもいいですし、緑の多い環境をゆっくり歩いたり、空をただ眺めてみたり、少しずつでいいので、あえて何もしない時間を過ごしてみてください。

お風呂に入って「気持ちいい」
散歩して「ほっとした」
ただ空を眺めて「のんびりした」

こんなふうな、からだから自然と出てくる感覚を、ただただ味わってみてください。

意識を向けると、身体はちゃんと応えてくれる

こんなふうに、身体の感覚を味わい続けていくと、どんどん、身体が発する感覚に気付きやすくなっていきます。

最初は身体の感覚が無いように感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。
身体は、生きている限り、感覚を発信し続けています。

感覚が完全に麻痺したり、無くなったのではないんです。
ずっと、身体からの感覚を後回しにしてしまったため、その感覚をキャッチしづらくなっているだけです。

しっかり、意識を向けて、感じてあげると、少しずつ、ご自身の身体の感覚をちゃんとキャッチできるようになります。

わたしの実体験もあわせてご紹介します。

半ば強制的にシャットダウンされて

わたしは2018年の秋、持病による8年間の通院の後、手術を受けることになりました。

全身麻酔の手術だったため、かなり体力が落ちてしまい、しばらく仕事も休むしかありませんでした。
そのため、いろいろな情報から半ば強制的にシャットダウンされるという事態に。

当然のことながら、術後は、傷跡にも気を付けなくてはいけません。
そこで何をするにでも、「痛みが出ないかどうか」「無理していないかどうか」
身体の様子をみながらやるしかない状態を余儀なくされました。

ところが、そんな、否が応でも、身体の感覚に意識を向けていくうちに、改めて身体の感覚が芽生えて来たというか、戻って来たと言うべきか。

おかげさまで、今では、術前に比べて、自分がどうしたいのか、自分がどう感じるのか、よく分かるようになりました。

「これだ」という実感が持てるので、自分の感覚に自信が持てるようになりましたし、何より、何かを決める時に、ほとんど迷う必要がなくなりました。
単純に「身体の言いなり」にすればいいのですから。

でも手術など、こんな目に遭わなくても、日常のなかでも、働き過ぎた頭を休め、からだの感覚に耳を傾けることで、ご自分の感覚を取り戻すことができます。

他には、やはりヨーガやボディワークを通して、意識して身体を使うことも、とても助けになりました。

足元がぐらついている時には…

気持ちが弱っている時には、一層自分のことが信じられなくなります。
当然、良いか悪いか判断できない状態に陥り、外部の分かりやすい情報や、他人の言葉に流されやすくなるものです。

そんな自分の足元がぐらついてしまうような、そんな弱っている時ほど、ご自分のなかで、どんな感じがするか、確かめてみてください。

ご自分の呼吸の様子、内臓の感覚など、どんなところからでも、違和感がないかどうか、確認してみてください。

あなたのからだは、あなたに必要なことをちゃんと知っています。
ご自分のなかの、「ちょっと違うな」というサインを信じてください。

自分の感覚を信じようとすると、不安な気持ちになるかと思いますが、頭で考えようとしないで、ただ、自分のなかを感じてみてください。

特に、迷ったらとにかく、自分自身に立ち戻ることです。
必ず、答えは出ます。

他の人に頼りたい気持ちになったら

どうしようか、迷った時に、ちょっと違う視点からアドバイスを受けることも、役に立つ場合があります。

とりわけ、事態が難しければそれだけ、スピリチュアル的なもの、日常の感覚を超えるようなものを求めるのも、自然なことだと思います。

けれども「何かが違う…」と少しでも疑問を感じたとすれば、やっぱりご自分の感覚に立ち返るべきです。

わたしは、人が健やかに、自分らしく生きるために、スピリチュアルな方法が必要だとは全く思っていません。
自分でもあれこれ試してみて、そんな特別な力は必要ないと感じたのです。

焦る時ほどゆっくりと

いわゆるスピリチュアルな方法というのは、目に見えない領域を扱うので、他の方法に比べて危険をともなう、ある種の禁じ手だと思います。

ヒーラーさん達には特別な力があると言っても、所詮、わたし達人間のすることです。
完璧ではありませんし、間違えることだってあります。

それよりも、もっと安全で確実なもの。
それこそが、わたし達自身の身体、その感覚です。

頭だけで考えずに、身体の感覚に従うのは、怖いことかもしれません。
最初はなかなか感覚をうまくキャッチできなくて、ある程度、試行錯誤する必要もあるかと思います。

それでも、自分の感覚を信じてやってみてください。
続けるうちに、少しずつ、感覚が鋭くなり、正確になってきますから。

自分として生きていくうえで、わたし達はひとりひとり違う、みんな自分だけの感覚を持っています。
他ならないご自分の感覚をキャッチできるのは、あなただけなんです。
そんな唯一無二の、ご自分の感覚を逃してしまうのは、勿体ないことだと思いませんか?

ABOUT ME
Chisako
臨床心理士・公認心理師・ヨガインストラクター。元社労士。 こころとからだのことで悩んでいるあなたに、わたしの今までの学びがお役に立つと嬉しいです。 根が不器用な自分を認めて、ただシンプルに生きるのが信条。
あなただけに合ったヨガを学んでみませんか?

あなたはご存知でしょうか?

本来のヨガには、身体と心の不調を癒していく効果があります。
欧米では、そんなヨガが医学的治療の一部として、疾患の予防、ストレスケア、メンタルヘルスの向上、リハビリなどにも役立てられています。

一般的に知られていないことですが、ポーズが出来ても、出来なくても、ヨガの効果とは全く関係ありません。

なぜなら、ご自の内面に集中して、意識してからだを動かすこと自体に、あなたを癒し、変えていく力があるのです。
身体を整えることで、脳や心がリラックスし、結果として心身のバランスを取戻していくことができます。

「ヨガをやってみたいと思っていたけど、まさか自分がヨガなんて?」と、
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