以前、あるスタジオにお邪魔した時に、クラスをご一緒した方からこんなお声を聞いたことがあります。
わたしも、もちろん、そんな気持ちになったこともあります。
こんな気持ちのあなた、せっかく続けたヨガをやめてしまう前に、続きをぜひお読みください。
今までの経験から、ヨガをやめたくなる理由として考えられること。
そして、その対策法をお伝えします。
ヨガをもっと良く知りたいあなたにも、お勧めです。
理由その1 ヨガについての残念な誤解
他のスタジオやジムでヨガをやっていたという生徒さんから、こんなお声を聴くことがあります。
- ポーズができなくて恥ずかしかった。
- クラス全体のペースに付いていけかった。
- ちゃんとやれてるか、分からないから不安だった。
もしかしたら、あなたもそう感じていらっしゃいますか?
それでも、やっぱりヨガを続けたいと、プライベートのヨガクラスを探して、わたしのところに来て下さる方が多いのです。
本当のヨガを知ることが、ヨガを続ける秘訣
本来、ヨガはこんなに↓シンプルなことなんです。
それが一番大切。
わたし達一人ひとり、身体はみんな違います。
骨格・筋肉の付き方・柔軟性…誰でも個性があります。
なので、ポーズもみんな違って当たり前なんです。
だから、他の人と全く同じポーズを取ることはできませんし、そうする必要もありません。
他の人と比べたり、無理に他の人のペースに合わせる必要もありません。
ポーズが上手い・下手というのは、本当のヨガの効果には影響しません。
伝統的には、ヨガは自己練習が基本です。
自分ひとりで、自分のペースで、自分に合ったポーズを、自分だけに集中してやること。
だから、ご自宅でコツコツ練習することこそ、本当のヨガにつながるんです。
なので、自分のできる範囲で大丈夫。
自分に集中できていれば、やっていくうちに、必ず変わってきます。
周りを気にせず、自分のペースを保って続けてみることをお勧めします。
理由その2 からだの変化
ヨガをしばらく続けていた方に多い理由がこれです。
身体が変わってくると、今までのヨガでは物足りなくなることがあります。
ヨガをちゃんとやっていれば、身体はどんどん変化します。
続けていればいるほど、変化も早いです。
新しくなったあなたのからだに、今のヨガのやり方が合わなくなっているのかもしれません。
新しくなった自分に、新しいヨガを
その時は、
現代のヨガは、本当に多種多様なスタイル・流派があって、どれもそれぞれに個性があります。
初めのうちは、あなたにとってピッタリだったとしても、からだが変われば、またそれに合ったヨガのやり方を見直していくことが大切。
わたし自身も、「なんか合わないな…」というタイミングで、これまでに何度も、ヨガスタジオを変えたり、ヨガの流派を変えたりしてきました。
そうしないと、もう自分には合わないヨガをずっと続けてしまうことになるからです。
ヨガをきちんとやっていればいるほど、からだの内部の、より繊細な感覚が分かるようになります。集中力もアップしています。
なので、今までより、もっと丁寧に、より微細に、あなたの内側を観察していく方向へ、ヨガのやり方を変えていかなくてはなりません。
でも、このことは、単に難しいポーズにチャレンジしなさい、ということではありません。
今まで以上に、いつも、自分の呼吸の状態を丁寧に見つめて、
一瞬一瞬、今、自分がどういう状態なのか。
何を感じているのか。
そういう、あなたの内側へと一歩深めた練習をしていくことをお勧めします。
理由その3 こころの深いところにあるもの
おそらく最大の理由です。
ヨガをちゃんと練習していくと、自分の心の中の深い部分のことが、少しずつ見えてくるようになるんです。
自分で蓋をして覆い隠していた自分の本当の気持ちや感情に気付くようになってきます。
少しずつ蓋が外れていくように、自分に嘘をつけなくなります。
自分の内側にあったものに気付くと・・・
ヨガの練習の直後では、急に閉じ込めていた感情があふれて、涙が出てくるという経験をすることもあります。
わたしもそうですし、他のヨガの先生たちからも、そういう経験をされたというお話を伺います。
蓋をして閉じ込めていた感情というのは、大半が、自分にとって不快なものです。
ネガティブなものだと、理性、つまり頭で判断したもの。
怒り、不安、恐怖、妬み、憎しみなどなど。
ヨガの練習を続けていて、からだが緊張から解放されると、同時にこころも解放されるので、自分があえて感じないようにしていた、こんなネガティブなものを感じることがあります。
実感のある、はっきりとした感情としてではなく、
形をとらないまま「何となく嫌な感じ」として意識に浮かんでくるかもしれません。
そうすると、
「せっかくヨガをやったのにすっきりしない」
「何となくヘンな感じがするのが嫌でやる気にならない」
といったことが起こります。
「ストレス解消でヨガをやっているのに~」と思いますよね。
ヨガは、自分が自分だという感覚を養うもの
でも、このことは、とても大切なことなんです。
ヨガは私たちが本来向き合うべきものを、教えてくれています。
それは、自分のこころの奥にあるもの。
それに向き合っていくことは怖いことですし、とても勇気のいること。
でも、「自分が自分である」という感覚を養っていくために避けられないことなんです。
心の奥にあるものに、正面から向き合おうとしなければ、
ずっと、グラグラした「これでいいのかな~?」という感覚のまま、人生を送ることになります。
怒りや不安、嫉妬・・・こういう感情は、自分だけでなく、社会一般的にも、ネガティブなものとされています。
でも、わたしは、本来、人間の感情そのものに、ネガティブもポジティブもないと思っています。
もちろん、ネガティブな感情に引きずられて、他の人に迷惑をかけるような行動をすることは論外。
ただ、純粋に自分のこころのなかだけにある感情だったら、「ポジティブ」「ネガティブ」と、評価する必要はないです。
全ての感情は、あなたが生きているうえで、あなたのなかから湧いてくるもの。
こうした感情を持つこと自体、自然なこと、人間に許された、人間であるが故のことではないですか?
感情は自分のなかできちんと感情として向き合うことで、消化され、徐々に薄らいでいきます。
だからあまり怖がらないで。
いろんな感情を、自分のものとして、自分で味わい体験していくことが、
「わたしが今ここに生きている」という確かな感覚につながります。
ヨガをやっていて、こころのなかに、こんなふうな動きが出てきたということは、
それだけ、あなたが真剣にヨガをやったということ。
とても素晴らしいことです!
それ以外に考えられる「あるある」な理由
意外に多いのが、ヨガそのもの以外の理由で、ヨガが嫌になってしまう場合も。
例えば、大きなヨガスタジオやスポーツジムでやっていると、
生徒さん同士の人間関係、クラス後のお付き合い、上下関係、競争意識、先生との関係…
ヨガクラスも、ひとつの社会的集団ですから、会社組織ほどでなくても、いろいろあります。
会社の人間関係と同じようなことが、結局ヨガスタジオでも起きています。
ただ、最初にお伝えしたように、
ヨガは、グループクラスでやらなくてはダメ、というものではありません。
ヨガ以外のことに疲れたら、しばらく集団のクラスを離れて、ご自宅で練習してみることをお勧めします。
または、プライベートのヨガレッスンを一度受けてみてもいいかもしれません。
自分の内側に集中することこそ、ヨガの練習なのですから。
ヨガは単なる身体を動かすだけのエクササイズではありません。
自分らしく生きていくための、道筋を教えてくれるもの。
本当に真摯にヨガに向き合うと、ビックリするほど、多くのものが得られます。
せっかく、この人生でヨガに出会うという幸運が与えられたのですから、
もう一度、新しい気持ちで、ヨガをやり直してみることをお勧めします。

本来のヨガの目的のひとつは、「心をケアすること」。
そんな伝統に立ち戻って、メンタルケア・ストレスケアとしてのヨガをマイペースで学べるクラスを開催しています。
臨床心理士としての経験から、からだを整えることで、心をケアし、ストレスを和らげる効果のある内容を厳選してお伝えします。
定員2名までの超少人数制。
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