身体から心へ

ヨガで心をケアするってどういうこと? ~身体から心を癒せる理由~

ヨガで心をケアできるってホント?

よくこんなご質問をいただきます。

他にも・・・

「 ヨーガとカウンセリング?」
「なぜ一緒にするの?」
「全然別物じゃない?」
と、よく疑問を持たれるのですが。

実は、ヨガで心が整うのって当たり前なんです。
一般的に現代のヨガは、フィットネスの一種と思われがちですが、
本来の伝統的なヨーガは、もともと、心の健康を保つためのメソッドだったのです。

もちろん、それだけではなく、ちゃんと科学的な根拠があります。
ヨガ以外の、臨床動作法や、ボディワークを用いた心理療法、言葉によらない「話さなくていい」カウンセリングに共通するメカニズムをここでご紹介します。

まずは脳の構造を簡単に・・・

ヨガはもちろんのこと、臨床動作法や他のボディワークでは、「からだの感覚」つまり、「動いている」「伸びている」「気持ちいい」など、実際に身体が感じる「体感」が何よりも重視されています。

なぜ、そんな体感を扱うことが、こころのケアにつながるのか、というと。

わたし達人間の脳の構造は、ザックリ申し上げますと、
①認知⇔②感情⇔③感覚運動という、3つのレベルによって成り立っています。

そして日常の行動は、成人であれば、①認知→②感情→③感覚運動と、トップダウン方式で生じてきます。

具体的にはこんな感じ

 

例えば、美味しそうなケーキを見ると、
「ケーキだ!」と脳の高次の部分が①認知し、
「美味しそう!」「食べたい!」と②感情が湧き、
実際に「買って食べる」、という③行動が起こります。

こんなふうに、外部からの情報を脳内で処理して、わたし達は日々生活してるのです。

(脳の構造をきちんとご説明すると、医学的に根拠があることを、もっとご理解いただけるのですが、眠くなるだけなので、ここでは割愛させていただきます。笑)

身体で感じることと、心で感じることはリンクしている

この3つの脳の働きを、より人間的に発達した高度なレベル順に並べますと、以下のようになります。

  1. 認知(考える脳、物事を言葉で理論的に考えたり、判断や意味づけをする)
  2. 感情(感じる脳、喜怒哀楽、様々な情感を表現する)
  3. 感覚運動(行う脳、運動作用する、防衛的な反応をする)

この3つは、上述したように、バラバラではなく、常に互いに影響し合っているのです。

心の状態を変化させるためには、この3つのレベルのどれかを変化させればよいのです。
3つは互いに影響しあっているので、このなかのひとつが変化すれば、他も変化していきます。

一般的な、対話、言葉によるカウンセリングは、基本的に「認知」のレベルに働きかけ、変化をもたらそうとしています。

しかし、認知のレベルはなかなか変化しづらいのです。
なぜなら、この世に生まれてからのさまざまな経験の積み重ねによって出来上がったものだからです。
その人の価値観や人生観なども含まれます。

「問題を解決したいなら人生観を変えろ」と、精神論で言われてもなかなか難しいですよね。
だから、言葉によるカウンセリングを始めても、実際の行動が変化するまでには、とても時間がかかってしまうのです。

トップダウン方式からボトムアップ方式へ

そこで、現在では、トラウマ治療の知見からも、からだの感覚、③感覚運動に最初からアプローチする方法が、盛んに研究されてきています。

③感覚運動→②感情→①認知

と、からだの動きや感覚を整えることから始めて、感情や認知の変化を促すボトムアップ方式です。

簡単な図式にすると

  • STEP01
    ③感覚運動
    からだが動く。緊張がゆるむ。背中が伸びる。
  • STEP02
    ②感情
    スッキリした。気持ちいい。ほっとした。
  • STEP03
    ①認知
    大丈夫だ。元気になった。きっと良くなる!

3つは互いに影響し合っていますから、③感覚運動、つまりからだで感じられること、からだの動き、身体全体の状態が良くなれば、当然②感情や①認知もより良く変化していきます。

臨床動作法や、ボディワークを用いた心理療法は、言葉によるカウンセリングに比べて歴史が浅いですが、一方の伝統的なヨガでは、数千年も前からボトムアップ方式で、①認知へと働きかける方法が開発されていたわけなんです。

からだはこころで、こころはからだ

①認知、②感情、③感覚運動と、脳の構造は3つにのレベルがあること、
それぞれがつながっていることをご紹介してきましたが、
もっと単純に言うと、
心身一如「こころはからだで、からだはこころ」です。

改めてこう言うと難しいことのように感じるかもしれませんが、ごく、日常的に誰でも経験していることです。

例えば、気分が落ち込んでいる時は、たいてい、前かがみで顔を下向きにする姿勢をとっているはず。
逆に、気分の良い時は、自然に胸が張り、顔を上げた姿勢になっているはずです。

まさに、こころの状態イコールからだの状態。
常にリンクしているんです。

ですので、身体の側を楽な状態にすると、心の側も楽な状態になってきます。

ボトムアップ方式のメリット

ヨガやボディワークを通して身体を楽にすることで、心の状態を改善する方法には、次のような3つのメリットがあります。

  1. 難しいテクニックは必要なし
  2. 続けやすい
  3. 安心感がある

メリットその1:難しくない

ヨガでもボディワークでも、感覚運動にアプローチするのは、実は難しいテクニックは全く必要ありません。
「身体を動かそう」と自分でちゃんと意識して動かしていくだけ。
やってみようと思えばどなたでもできます。

自分の意思の通りに身体が動く場合もあるし、うまく動かない場合もありますが、結果に関わらず、「動かしている、というその感覚」が大切なのです。

肩を上げたり、腰を曲げたり、はては指1本動かすだけ、などのシンプルな動きでも、効果は十分に得られます。

メリットその2:続けやすい

身体を動かして整えていくと、身体が楽に動くようになった、緊張がゆるんだ、などという、確かな実感を持つことができます。

それは、言葉によるカウンセリングと違う点です。
言葉によるカウンセリングでは、もちろん「話してスッキリした」という感覚が持てる場合もあります。
が、カウンセリングの過程によっては、辛い気持ちや、モヤモヤした気持ちがそれまで以上にはっきり感じられるようになるため、必ずしも、毎回スッキリする感じが得られない場合もあります。
(このことは、根本的に傷を治すためには、痛いところに触れなくてはいけない局面が訪れますので、避けて通れないことでもあるんです。しかしこれが、カウンセリングを途中で止めてしまう原因にもなるのです。)

でも、身体の感覚にアプローチする場合、「やれば楽になる」ということを、一度身体が学習すると、身体は楽な方へ、楽な方へと向いていきますから、自然に楽になれる動きを続けようとします。
だから無理をしなくても、少しずつ、やり続けることができます。

続ければ続けるほど、身体は楽になりますから、当然、心も楽になれます。

メリットその3:安心感

メリットその2とも関連するのですが、言葉によるカウンセリングだけで、目に見えない心を扱うのですから、どことなく、はっきりしない、曖昧な感じ、不安な感じが付きまとうものです。

ところが、身体へアプローチする場合は、実体として目に見える身体を使います。
そして、「動く」ということも、実際に目で見て確認することができます。
なので、「今・ここ」に自分がいる、という安心感があります。

目で見えず、自分の意思ではなかなか扱いづらい心というものを扱う時には、どんな場合でも、ある程度の危険はともないます。
人間の心は、全く予測がつかないような、衝動的な動きをする場合もあるからです。

一方で、実際に目で見ることができて、自分の意思ひとつで扱える身体を動かすことは、心を直接扱うよりも、はるかに安全です。

カウンセリングでは、何となく不安、怪しい気がするという場合でも、身体を動かすことであれば、それほど抵抗なくお試しいただけるのではないかと思います。

まとめ

ヨガやボディワークなど、身体の感覚にアプローチしていくことが、心理的なケアにつながるということを、ご紹介してきました。

ヨガは、一般的にエクササイズ、フィットネスのイメージがあります。
が、伝統的なヨーガには、現在のを扱う心理療法と同じメカニズムがあり、
ヨガとカウンセリングは、アプローチの方法が違うだけで、「心をケアする」という全く同じ目的に向かうのものだということがご理解いただけたのであれば嬉しいです。

「こころの病」というほどでなくても、日々の生活で、気分が沈んでしまったり、やる気が出なくなってしまったり、ストレスを感じることは多々あると思います。

そんなストレス対策としても、気軽にできるヨガから、あなたの生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

ABOUT ME
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Chisako
臨床心理士・公認心理師・ヨガインストラクター。元社労士。 こころとからだのことで悩んでいるあなたに、わたしの今までの学びがお役に立つと嬉しいです。 根が不器用な自分を認めて、ただシンプルに生きるのが信条。
カウンセリングがうまくいかなかったあなたに。

あなたはご存知でしょうか?

不安、うつ、トラウマ、過緊張など、こころの症状を、、身体を整えながら、身体の側から改善していくことができるということを。

「心の問題には対話によるカウンセリング」というのが一般的な常識ですし、
わたし自身、臨床心理士として、カウンセリングの効果も確かにあると認めています。

けれども、カウンセリングでは、うまく話すことができないと、なかなか先に進めない、ということも事実です。

いくら相手がカウンセラーだったとしても、そんなにすぐに打ち解けて、自分のありのままを話すことなんて難しいですよね。
信頼できるかどうかも分からないし、不安ですよね?

カウンセラーと信頼できる関係を築くまでには、本当に長い時間がかかります。
そのため、カウンセリングで変化を感じる前に、続けられなくなってしまう場合が多いのです。

「カウンセリングがうまくいかない」と困っている方がきっとたくさんいらっしゃるはず。本当はそういう方こそ、心のケアが必要なのに。

そこで、「無理に誰かに話さなくても、心の問題を解決していける方法があればいいな」と、わたしはずっと探していました。

そこで、たどり着いたのが、身体を整え、身体の感覚に向き合うことで、心を整え、心の問題を解決していこうとする方法でのカウンセリングだったのです。

これから自分らしく生きるために、こころ、からだをケアしたい。
でも、カウンセリングでは難しい。

そんなあなたにこそ、かぜのねのカウンセリングをお勧めします。
ぜひ、一度試してみてくださいませんか。

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